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インタビュー

5年後の 柱となる事業を 形にするために。

最高財務責任者(CFO)
  • 粕谷 佳宏

アクセルか、ストップか。
財務面からビジネスを判定する。

この10年でDMMの事業規模は急激に広がりました。FX事業、オンラインゲーム事業、太陽光発電事業といったものが立ち上がり、それぞれが今やグループ全体の大きな柱へと成長しています。

今後も現在のような成長性、収益性を維持するには、次の10年、20年を支える新たな柱を手にできるかどうかにかかっています。新しい事業には不確実な要素がつきまとうものですが、そこでチャレンジするためにも、財務の観点から、事業に対してアクセルを踏んだり、ストップをかけたりするのが私の役目です。

 

どのように目標を達成するか。
数字面からアドバイスを。

通常の経理の仕事以外に、CFOとしての仕事は大きく分けて3つあります。「事業アドバイス」「M&A」「管理会計」です。これらに、チームのみんなと取り組んでいます。

事業アドバイスでは、どのように目標を達成するかをビジネスサイドとともに考え、検証していきます。事業計画の数字があまりにも悪ければストップをかけることもありますが、どちらかというと、スタートしてから数字が上がらない場合に、一緒に対策を練ることの方が多い。予算を立てる際には「事業を成立させるには、これくらいの単価でないと成り立たない」といったアドバイスをすることもあります。最終的な判断はビジネスサイドが下しますが、あらゆる数字を入念に検証するのが私たちの役目です。

M&Aで一番多いのは、デューデリジェンス。投資対象となる企業の価値やリスクなどを調査する作業です。調査を経て妥当な買収額を提示します。ここでも最終的な金額を決定するのは、その案件を手がけたいと思っているビジネスサイドです。彼らがどこまでお金を出してもいいと思うかがポイントで、私たちの仕事は判断の参考になる目安を示すことです。

DMMは今や非常に大きなグループですので、管理会計も重要です。どの部署の調子が良く、逆にどこが損失を出しているのかを、きちんと把握する必要があります。財務会計とは違って、管理会計は経営層が社内の現状把握を行うことを目的としているので、特に決まったやり方はありません。そのため、どうすれば事業実態を適切に反映した数値を把握できるのか、常に考え、議論しながらDMM独自の仕組みを作り込んでいます。

 

次なる柱づくりのために、
事業の管理をさらに洗練させたい。

次の柱づくりのために、さらに注力していきたいのが事業ポートフォリオの管理です。日々のキャッシュを生み出す事業と、お金はかかるけれど我慢して投資し続ける事業とのバランスをどうするか――。そういったことを、今後はさらに突き詰めて考えていきたいですね。

5年後のDMMには、次なる大きな柱ができ上がっていると思います。10年後には、本当に今からは想像もつかないような領域に達しているでしょう。会社の様子も様変わりしているはず。そんな変化の多い環境だからこそ、財務担当としても会計士としても幅広い仕事に携わってこられました。自らのスキルや経験を活かしてこられた実感があります。私自身はDMMで働けて、心から良かったと思っています。