DMM.comの40を超える事業部が、各自に行なっている人材開発に焦点を当てる連載シリーズ「キャリア開発のツボ」。育成の課題や進展をリアルにお届けしていきます。
今回フォーカスしたのは、導入店舗が5,000を超え、アプリのダウンロード数が230万(2020年8月現在)にも及ぶ「DMMぱちタウン」チームです。
「DMMぱちタウン」は現在、人材投資を積極的に行い、業界のリーディングカンパニーになるべく邁進中。強い営業組織”の実現に向けた取り組みについて、営業統括部長の小川さん、人材開発課の加藤さん、組織管理本部の大嶋さんにお話をお聞きしました。

“強い営業組織”に向け、育成に本腰

—— 「DMMぱちタウン」で働く小川さんと加藤さんは、どちらも中途入社だとお伺いしています。DMM.comに入社されたきっかけについて、教えてください。

小川 龍一(おがわ りゅういち)セールスソリューション本部 アミューズメント事業部 営業統括グループ 営業統括部 部長
自動車関係企業、営業代行企業を経て、中途採用にてDMM.comに入社。アミューズメント事業部 「DMMぱちタウン」のイベントチームにて営業を担当し、現在は営業統括部長としてグループ全体の事業を管轄。


小川:以前は法人向けの営業マンとして10年ほど働いていて、ライフスタイルを変えようと転職活動していたところ、「DMMぱちタウン」の求人に出会いました。もともとアミューズメントが好きでしたし、結婚して子どもがいたこともあり、理想のライフスタイルが叶えられそうなDMM.comに転職を決めたんです。

当時は営業として入社しましたが、翌年には役職をいただき、その翌年には東北支店を管轄するマネージャーになりました。現在は北日本を拠点にしつつ、営業統括部長としてグループ全体の事業を管轄しています。

加藤 淳吾(かとう じゅんご)セールスソリューション本部アミューズメント事業部 営業統括グループ人材開発課 課長
株式会社ニラクにてパチンコホールの経営及び管理に従事。DMM.comに入社後はアミューズメント事業部の関東営業所に配属。ホール営業、サブマネージャー、マネージャーを経験し、現在は人材開発課にてメンバーの育成を担当。


加藤:パチンコホールを運営する企業に14年ほど勤め、十分やりきったなと思えたタイミングで転職先を探していました。転職活動を始めた頃はメーカーへの就職を考えていたのですが、最終的には「業界内で一番面白そうな会社」だったDMM.comに入社することにしました。

入社後は営業を担当し、1年半で関東エリアのサブマネージャー、その後関東エリアのマネージャーに。現在は営業部署ではなく、人材開発を行う部署を立ち上げ、社員の育成に当たっています。


 

—— もともと営業を担当されていた加藤さんが、なぜ人材開発を行う部署の担当になられたのでしょうか。

小川:営業能力の高い社員のノウハウを、若い人材にも伝えていきたいと考えたからです。加藤はすごくマメで、何を聞いてもすぐに返事をくれる、信頼の置けるメンバーでした。彼に人材育成のバックグラウンドがあったわけではないですが、彼ならその役割を担えるだろうと抜擢しています。

加藤:小川のように事業の急成長を牽引する社員がいる一方で、努力しているのにもかかわらず、なかなか成果をあげられないメンバーもいます。私はその原因が、個人ではなく組織にあると考えました。というのも、事業部で統一された教育制度が存在していなかったのです。

クライアントの課題を掴み、それを解決するだけでなく、期待以上の価値を提供する“強い営業組織”をつくりたい。——その想いはメンバー共通のものだったので、営業の経験もある自分が、育成の担当者になろうと決めました。

営業と人事の知見を結集する

—— 育成の仕組みは、どのようにして開発されているのでしょうか。

加藤:営業メンバーで骨子をつくることはできますが、詳細な制度に落とし込むには人事の知見が必要でした。そこでDMM.comの組織管理本部に所属する大嶋さんに相談し、一緒になって制度をつくっています。

大嶋 悠也(おおしま ゆうや) 人事総務本部人事BPグループ マネージャー
財務経理を中心にバックオフィスの経験を積んだのちDMM.comに転職。社長室にて人事評価制度運用支援、エンジニア採用に従事。その後、人事部に異動し、HRBP組織のマネジメントを担当。各事業部における事業戦略に基づいた人材の獲得、配置、維持の最適化推進に邁進中。


大嶋:私は人事部のBP(ビジネスパートナー)グループという部署に所属していて、各事業部を個別最適で支援し、またそこで得たノウハウを全社に還流するなど、 人事としてDMM.com全体の事業部に関わっています。

もちろん「DMMぱちタウン」以外のメンバーともお仕事をしますが、加藤さんはとりわけ育成への熱が強い。その気持ちに応えたいと思い、一緒になって制度開発に汗を流してきました。


 

—— 取り組みの開始から1年ほど経過したそうですが、具体的にどのような仕組みが動き出しているのでしょうか。

加藤:まずは、「上司が部下に教える」構図から「営業メンバーが相互に育成しあい、チームを機能させていく」構図へのシフトを行ってきました。具体的には、メンバー同士で好事例や懸念点を共有し、相互アドバイスを機能させ、チーム及びメンバー全員のKPI目標・売上目標の達成を実現するための会議体を運営しています。

時代によって営業の方法は変化しますし、地域によってコミュニケーションの仕方が変わることもあります。そうした細かい情報共有を積極的にし合うことで属人性を排除し、個人の成長確度を高めることを意識してきました。

小川:エリアを超えた相談ができるようになり、これまでになかった成長が見られるようになったと思います。他エリアの成功事例を独自にアレンジして、実績をつくっている社員も少なくありません。

大嶋:人事としてのゴールは、業界外でも活躍できる人材の育成です。顧客の視点で課題解決と価値創造ができるよう育成を強化しているので、「物を売る」のではなく「課題を解決できる」、いずれはコンサルタントのような営業組織になっていければと思っています。

メンバーの成長とキャリアを全力支援

—— 人事から見て、アミューズメント事業部はどのような部署なのでしょうか。

大嶋:手を挙げた人にチャンスが回ってきやすい部署だと思います。小川さんや加藤さんがそうで、意志と結果に応じてキャリア形成ができているんです。

小川さんは営業力を武器にキャリアアップをされていますし、加藤さんは営業力に組織開発という新たなキャリアをかけ算している。営業力や企画力を磨きながら、それを軸に多様なキャリアを描けるのがアミューズメント事業部の特徴ですね。


 

—— 事業部のメンバーとしても、「多様なキャリアを描ける」と感じますか。

小川:そうですね。大嶋さんが言うように、「やりたい」と意思表示できる人にはチャンスが多いと感じます。挑戦を後押ししてくれる文化があるのが、アミューズメント事業部です。

小川:アミューズメント事業部で営業をしていたメンバーが、別事業の責任者になることもあります。最近の事例でいうと、農業領域で立ち上げた新規事業のメンバーは、もと元アミューズメント事業部で活躍していた人たちです。

メンバーが事業部を出て活躍してくれることは僕にとって嬉しいことなので、そうした越境も支援していけたらなと思っています。

加藤:業界未経験だったり、自分が遊戯をしなくても、結果を出す社員が少なくありません。彼らの共通点は“予測力の高さ”で、課題に対してソリューションをしっかり提供できているんです。この能力はアミューズメント業界以外でも活きるものなので、重点的に伸ばしていきたいです。

組織の本気と個人の本気をかけ合わせる

—— 事業部のお二人は、今後「DMMぱちタウン」をどのようなチームにしていきたいと考えていますか。

小川:事業部長である岡崎の思いでもありますが、DMM.comにおける人材の供給部署にしていきたいと思っています。営業力が必要だったり、新規事業を立ち上げたりする際は、「DMMぱちタウン」の営業マンが事業推進をサポートできるようにしていきたいんです。

加藤:一言で表現すると、「顧客価値を起点に成長し続ける組織」です。そのためには“勝ちパターン”が必要で、意欲と気づきに溢れている組織の実現と、個々人の「やりきる意志」が重なった状態がそれに当たると思っています。課題解決型営業が主体的に進み、組織全体で成果が上がっている状態こそが、私たちの目指す理想状態です。

現在はそうした未来に向けて人材投資をしはじめていて、少しずつ機能し始めています。メンバーも成長実感を持ち、意識が変化し始めている時期だと思うので、その本気に応えられる組織になっていきたいと思います。

 

構成:オバラ ミツフミ(モメンタム・ホース) 写真:高山 潤也