情報システム部の役割は、ITの専門家として経営課題を解決したり、新たなサービスを生み出したりすること。しかし、他事業部からの要請に伴って業務が発生するのが一般的で、受動的な働き方になってしまいやすいのも事実です。
しかしDMM.comの組織管理本部情報システム部(以下情報システム部)は、他事業部の課題を探り、自発的に企画提案を行うなど、“攻め”の姿勢を持っています。「毎月事業部が一つ増えていく」というスピード感に溢れたDMM.comの事業展開をいかに支えているのか、その実態に迫ります。

「自ら提案」は当たり前。これが本当の“攻めのバックオフィス”

ーー情報システム部って、PCが故障した際に駆け込む部署ですよね。失礼を承知で言いますが、少し地味なイメージがあります。

浦田 智樹(うらた ともき) 組織管理本部 情報システム部 部長
東京情報大学情報システム学科卒業。同年株式会社光通信新卒入社。社内ネットワークやPCの管理、事業買収に伴うシステムの受け入れや新規事業のシステム導入などに関わる。2018年よりDMM.comに転職。情報システム部 部長として従業員の生産性最大化を目標にシステム刷新などを推進する。


浦田:地味なイメージを持たれていることは重々承知です。僕は他企業の情報システム部に勤めていたこともありますが、そこでの仕事は他事業部から頼まれて困り事を解決するだけで手一杯なことが多く、大きな提案をする余力がないのが実情です。結果として「地味」な部門になってしまうことがあると思います。
しかしDMM.comの情報システム部は、一味違います。僕たちは攻めの姿勢をとても大切にしていて、地味どころか、かなりアクティブに活動しています。

ーー多くの人が思い浮かべる情報システム部とは違うと。

浦田:一言で表現すれば、DMM.comが新しいチャレンジをしやすくするための、「加速装置」のような役割を担っています。一般的に想像される情報システム部の枠を超えた動きをするチームです。

市川 翔(いちかわ しょう)組織管理本部 企画グループ リーダー
武蔵工業大学(現 東京都市大学)エネルギー基礎工学科卒業。商社系SIerに新卒入社。インターネット関連サービス会社、情報キュレーションサービス・ニュース配信会社などを経て、2019年DMM.com入社。ソリューション導入、改善、横断課題解決などを担当。


市川:もともと情報システム部は、ヘルプデスクやサーバーや社内システムの運用機能、自社アプリケーション開発、経費の見積もりやリース管理を行う購買など、基本的な機能を持つ組織でした。
しかし、これらの組織体制だけでは、DMM.comの成長を加速させていくことはできません。そこで新たに「企画グループ」を設立し、全社員が働きやすい環境をつくるために、社内システムを改善する提案を主体的に行っています。

ーー企画グループは具体的にどのようなお仕事をされているのでしょうか?

市川:全社で共有しているコミュニケーションツール「Slack」に新たな機能を実装したり、社内のワークフローを円滑化するための企画提案をしたりと、業務はさまざまです。DMM.comには「何でもあり」な社風があり、僕たち情報システム部も何でもやります。

 

浦田:たとえばDMM.comは、積極的に新規事業立ち上げやM&Aを行っており、毎月新しい事業部が増えていくような会社です。事業部や子会社が増えた際は、すぐに自分たちから導入すべきツールの提案にいきますし、既存の社内システムとの連携をスムーズに行っています。
新しくグループに合流した子会社は独自のツールを使用していることもあり、統合が大変です。グループ内での連携を円滑にしたいとはいえ、子会社の人たちが使い慣れたツールを無理に取り上げることは、できる限りしたくない。お互いにとって最善の形を探し、擦り合わせを行っています。


 

時には泥臭く、テックカンパニー化を推進する

ーー40を超える事業を手がけるDMM.comにおいて、全事業部の課題を拾い、解決のための提案をしていくのは大変だと思います。何か工夫はされていますか?

浦田:Slackや社内ブログで書かれている投稿は、できる限り目を通すようにしています。「このシステムは使いにくい」といった投稿があれば、「では、このように改善しておきますね」とリアクションをし、改善に取り組む。ときには、直接ヒアリングに出向くこともあります。

 

市川:基本的に浦田が社内の問題点をキャッチアップし、チーム全体に共有して、私たちが改善提案を行う流れです。一人ひとりの主体性を養うため、あえて一から十まで説明して指示しないのもDMM.comの情報システム部の特徴です。


 

浦田:DMM.comのなかで何が起こってるのかを可能な限り把握しておいて、メンバー全員が主体的に動けるよう、全体の流れをコントロールすることが僕の役割だと思っています。
メンバー全員が社内の様子をしっかり把握しておけるのが理想ですが、市川を含めたメンバーはそれぞれ自分の担当領域があり、正直難しい面もある。そこで、僕が事業部の“目”となり、集めてきた情報を、事業部内に落としているんです。


 

ーー社員数が3,000を超えるDMM.comで、一人ひとりの声に耳を傾けるのは、とても大変に思えます。

浦田:たしかに大変です。しかし、対面して話を聞ける機会も少なく、顔が見えない関係だからこそ、積極的に意見を拾いにいく姿勢が求められると思っています。


 

ーー泥臭い仕事も積極的にこなし、テックカンパニー化を推進しているんですね…!

浦田:DMM.comは「DMM TECH VISION」を発表し、「誰もが素早くサービス開発で成果を挙げられる土壌を、システムで達成する」と掲げています。「テックカンパニーの情報システム部」として、ただの情報システム部ではなく、事業成長に大きく貢献できる事業部でありたいと強く思っています。


 

キャリアの幅が広がる、圧倒的に自由な環境

ーー市川さんは他社の情報システム部での勤務経験もお持ちだとお伺いしています。これまでの職場と比較し、DMM.comの仕事ならではの面白さはありますか?

市川:これほど大規模な企業で、これだけ幅広い仕事を手がけられるのは、他の企業では得られない面白さだと感じます。それに、DMM.comでは所属する事業部にかかわらず、声を上げれば機会が回ってきます。
現在、僕が担当しているメンバーのマネジメント業務も、入社前に浦田に「やりたい」と伝え、用意してもらったポジションなんです。キャリアの幅を広げる上で、申し分ない環境だと思います。


 

ーー浦田さんにも、今のお仕事の醍醐味についてお聞きしたいです。

浦田:一言で表現すれば、“カオス”な環境であることですね。僕は前職が、毎日のように新しい動きがある刺激的な環境だったので、「もしかしたら転職先の会社は物足りないかも」と思っていました。
しかし、DMM.comのカオス具合は桁違いです。面接の際に「今、水族館をつくっているんだ」「消防車をつくる会社を買ってきたんだよね」と唐突に言われ、「どうなっているんだこの会社は!」と驚くと同時に、強い興味を抱きました。直感的に入社を決めましたが、その判断は間違っていませんでしたね。


 

ーー本当に、「何でもあり」なんですね。今後は、情報システム部として、どのようにDMM.comを支えていきたいと考えていますか?

浦田:各事業部の人たちが働くなかで感じる「がっかり」をなくしていきたいと常々思っています。「PCが使えなくなった」「コミュニケーションツールが故障した」といったトラブルが発生すると、その分、機会損出が生まれます。そうしたロスをゼロにしたいです。
「テックカンパニー化の推進には、情報システム部による全力のサポートが必要だ」と思っていますし、その自覚をメンバー全員が持ち続けられる環境をつくっていきたいです。


 

ーー直接的な売上をつくらずとも、バックオフィスの立場から事業成長を推進する。その意気込みが強く伝わってきます。

浦田:とはいえ、「何でもあり」なDMM.comですから、明日には情報システム部が自分たちで商売している可能性すらあります(笑)。でも、それが会社を支えることにつながるのであれば、何もおかしくないですよね。


 

ーー本当に、驚くほど攻めの姿勢ですね(笑)。市川さんはいかがでしょうか?

市川:僕は、企画グループのリーダーとして実績をどんどんつくり、「企画グループにお願いすれば何とかなるよね」と社内の信頼を勝ち取ることを目指しています。まだ設立間もない企画グループですが、会社を支える大黒柱になっていきたいです。


 

ーー最後に、これからどんな人と一緒に働きたいか、教えてください。

浦田:面接で見ているのは「これを実現したい」という強い想いがあるかどうかです。情報システム部の仕事は、常に予算との戦いです。実現したいことがあっても、会社の都合でなかなか実行できないのはよくある話です。
でもDMM.comでなら、驚くほどの自由さで、「やりたいこと」を実行できる可能性が大きい。まだ着手できていないやりたいことがある人は、ぜひDMM.comでそれを実現していただきたいです。

 

市川:浦田が言うように、何かやりたいことがあり、それを主体的に推進していける人と働けたら嬉しいです。カオスな社風と怒涛のスピード感を楽しめる人であれば、思う存分、活躍していただけると思います。

 

構成:オバラ ミツフミ(モメンタム・ホース) 編集:岡島 たくみ(モメンタム・ホース)